お盆について
2017.08.11
お盆のお供えものは、
ご先祖様へのおもてなし
お盆には、ご先祖様の精霊が灯りを頼りに帰ってくるといわれています。
大切なお客様が来られた時に、出来る限りごちそうをしておもてなしするのと同じように、心をこめてお供えをしてご先祖様をおもてなし致しましょう
お盆のお供えものの基本「五供(ごく)」
お盆や新盆に用意する「香」「花」「明かり」「水」「食べ物」の五種類を「五供」と言います。
※供え方は地域や宗派によって違いがあります。
香
線香の香をご先祖様に感じてもらい悟りの世界に導かれるよう供えます。
花
花は仏様の慈悲を表していると言われています。故人様が好きだったお花や庭の花、野の花でもかまいません。
ご先祖様に喜んで頂けると思うお花をお供えしましょう。
(但し、棘やつるのある花や毒のある花等は避けることが多いようです。)
明かり
(灯燭・灯明)
仏前を明るく照らす事の他に、ろうそくの炎の明るさが仏様の知恵を表し、ゆっくりと燃えながらいつしか燃えつくす様が人生の無常を表すと言われています。線香に火をつける役目もあります。
(ろうそくは息を吹きかけて消してはいけません。人間の息は不浄と言われており、仏様に失礼にあたるとされているからです。)
水
(浄水)
清浄なお水を供えます。人の心を洗う意味がある為、新鮮な水(水道水で構いません)を毎日取り替えると良いでしょう。
※浄土真宗では、原則として供えません。
食べ物
(飲食)
日常に食べるようなものをお供えしますが、霊供膳は一汁三菜の精進料理ですから、魚や肉は避けます。
故人が好物だったものや、果物、お菓子等を供えましょう。
包装紙に包んだままではなく、食べられる状態にしてお供えします。
ご先祖様は中身を知りたくても見ることが出来ないので、中身がわかるようにしてお供えし、あまり長時間放置せずに下げるよう心がけましょう。
新盆(初盆)のお迎え
亡くなられてから四十九日の忌明けに迎える初めてのお盆供養のことを新盆または初盆といいます。
故人の霊が迷わず帰ってこられるよう、軒先や仏間に新盆用の白張提灯を吊るします。
新盆を迎える家族は身内や親しい方々を招いて僧侶にお経をあげてもらい盛大に供養します。
※四十九日の忌明け前にお盆を迎える場合の新盆供養は翌年になります。
一般的な家庭でのお盆飾りの一例
※地域によっての習慣がありますので、あくまで一例です。
【飾る場所】
精霊棚(盆棚、先祖棚)
仏壇ではなく、座敷に飾って先祖の霊をお迎えする特別な祭壇です。
一般の家庭では、仏壇の前に略式に飾る場合が多いようです。
【飾る時間】
数日前までに取り付け
とくに、軒先に吊るす白張提灯だけでも早めに用意しましょう。
※通常の盆供養では13日の朝に飾り付けます。
- 新盆用の白張提灯
- <故人が初めて帰ってくるのに迷わぬようにという意味があります。現在では危ないのでローソクに火を灯さず飾り付けるだけの場合も多くあります。
- 迎え火・送り火用の焙烙皿灯
- 13日夕刻、玄関などで迎え火を行い、先祖の霊が家に帰るのを迎えます。お盆明けに精霊の足元を照らし、気をつけて帰ってもらうよう送り火を焚きます。
- 真菰(まこも)
- 仏壇の前に経机や木製棚などを置き、その上に真菰を敷いて「精霊棚」をつくります。
- ハスの葉
- ハスの葉の上に、季節の野菜や果物などを盛ってお供えします。
- 牛・馬
- キュウリとナスに割箸で4本足を付け、故人の霊やご先祖様が乗る馬(キュウリ)と牛(ナス)を飾ります。
※お盆のお供えやお飾りについて、お気軽にお問い合わせください。