骨葬について
2019.06.03
「骨葬」という言葉は、なじみのない方も多いかと思いますが、東北地方などでは「骨葬」での葬儀を行う地域が多くあります。
骨葬とは
「葬儀・告別式より先に火葬を行い、葬儀を遺体ではなく遺骨の状態で営むことから「骨葬」と言います。
北関東よりも北の地域、静岡県・新潟県・長野県の一部、山陰地方の一部、九州の一部でもみられる葬儀の形式です。
東北地方に多い骨葬
東北地方では特に骨葬が多く、浄土真宗の多い福島県の会津地域や沿岸の一部、山形県の庄内地方を除いた東北の地域では、ほとんどが骨葬で葬儀を行います。
昔は自宅で通夜を行い、翌日に自宅を出棺し火葬をしてからお骨の状態で寺院にて葬儀を 行うことが多かった為、骨葬が今でも根付いていると言われています。
また、農家の田植えや収穫時期、漁師の漁業時期など繁忙期を外して手の空いた時に葬儀を 行うため、骨葬が習慣となったとも言われています。
骨葬の場合の葬儀の流れ
- 1.死亡
- 2.死後の処置
- 3.遺体の搬送・安置・枕飾り
- 4.枕経
- 5.納棺
- 6.通夜
- 7.お別れの儀・出棺
※ 出棺前に僧侶がきて読経を勤めることがあります。「内葬礼」や「密葬」などと呼ばれます。 - 8.火葬
- 9.葬儀・告別式
- 10.還骨法要(初七日)
- 11.四十九日などの法要
- 12.納骨
- ・安置日数や火葬の時間を気にせず葬儀の時間設定ができる。
- ・火葬の際に遺族・親族のみなので故人とゆっくりお別れができる。
- ・遠方で亡くなった場合、搬送の費用を抑えることができる。
- ・参列者が故人の顔を見てお別れすることができない。
※骨葬が一般的でない地域では、お葬式ではまだ故人に会えると思っている方が少なくありません。 - ・密葬と本葬など2度に分けて葬儀を行う場合は、費用が高額になることがあります。
※骨葬方式では、通常は午前中に身内だけで火葬までを営み午後に葬儀・告別式を行うことが多いですが、火葬後、数日を置いて葬儀・告別式を行うともあります。
葬儀・告別式の直後に墓地に行き、納骨を済ませることも多いようです。
骨葬を行うケース
骨葬が一般的でない地域で骨葬が行われるのは、次のようなケースが多いようです。
遠方で亡くなられた
葬儀を行う場所(多くは住まいのある場所)から遠く離れた場所で亡くなられた場合には、亡くなった場所で先に火葬を行い親族がお骨を持ち帰り葬儀を行うことがあります。
ご遺体の搬送には費用がかかり、特に遠距離の場合は高額になることが多い為、本当はご遺体を連れて帰りたいものの、費用のことを考えて骨葬にする方が多いようです。
本葬や社葬を行う場合
有名な方が亡くなった場合は、身内だけで葬儀を行い、後日、友人や関係者を招いて本葬や偲ぶ会・お別れの会などが開かれることがあります。
「密葬(家族葬)」→「火葬」→「本葬・お別れ会」の流れで行われ祭壇にお骨を安置することも多くので「骨葬」のひとつとも言えます。
骨葬のメリットとデメリット
骨葬のメリット
骨葬のデメリット
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