お墓参りの手順と作法
2018.02.01
お墓参りは、ご先祖様に想いを馳せ、感謝を込めてその霊を供養するための大切な行事ですが、
現在では、お墓が遠方だったり、仕事が忙しいなどで日常的にお参りできることが減り、
年に数回行くだけという方も多くなってきています。
お墓参りの作法や手順などが、よく分からないという方も増えてきています。
ご先祖様に対する感謝や弔意をきちんと伝えるためにも、お墓参りの手順や作法など
正しい知識を身につけましょう。
お墓参り(供養)について
お墓参りのやり方に正解はありません。
お参りに行く先の宗旨宗派や地域・家の慣習で違いがあります。
基本の流れや一般的な作法だけを理解していればよいでしょう。
一番大切なことは、ご先祖様や故人様を敬い想う気持ちです。
一般的に仏教では、五供(ごく)をお供えして合掌することを供養の基本としています。
五供とは、香・花・灯燭・浄水・飲食のことを指します。
5つを全てお供えできれば一番ですが、気持ちが込もっていれば揃っていなくても構いません。
(宗派によって供養の方法に違いがあります。)
※五供(ごく)については、下記をご参照ください。
お墓参りの時期
お墓参りに行く時期に特別な決まりはありません。
春や秋のお彼岸、お盆、故人様の命日などにお墓参りに行く方が多いです。
また、就職、結婚、出産など人生の大きな節目の際に報告の意味でお参りする方も多いです。
お彼岸 | 春分の日(3月21日頃)、秋分の日(9月23日頃)を含む前後3日 |
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お盆 | 8月13日から16日までの4日間 (一部の地域では、新盆の7月13日から16日4日間) |
命日 | 故人様が亡くなった日 |
報告 | 就職、結婚、出産など |
お墓参りに準備するもの
お墓参りには、下記のようなものを準備して行けば便利です。
公園墓地などでは、お花、お線香、清掃用具など必要なものを霊園で取りそろえて販売している場合もあり、
手ぶらでお参りができるところも増えています。
掃除に必要なもの | ぞうきん・スポンジ・たわし・バケツ・ゴミ袋・ほうき・軍手など |
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お参りに必要なもの | 数珠・お線香・マッチ(ライター)・お供え物(食べ物や飲み物)・お花など |
お墓参りの流れ
お墓参りの流れは大きく次のようになります。
1.お墓掃除
寺院墓地の場合は、本堂にお参りした後にお墓へ向かい、まずは手を清めます。
墓前で手をあわせてから、枯葉などのゴミを拾い墓石の周りの雑草を除きます。
花立てに以前の花が残っている場合は、取り除き花立ても綺麗に洗います。
次に、墓石に柄杓できれいな水をかけ清めてから、スポンジや布で汚れを落とします。仕上げに雑巾で水滴をふき取ります。
※墓石は、スポンジやブラシなどの柔らかい素材での水洗いが基本です。
たわしなど硬いもので擦ると墓石が傷つくことがありますので気をつけて洗ってください。
2.お参りの準備
手桶にきれいな水を汲み、ヒシャクで墓石に打ち水をして清めます。
花立て、水鉢(墓石中央のくぼみ部)に水をいれ、お花やお供え物を置き、ろうそくに火を灯します。
※線香の火は、口で吹き消さず手で振って消します。
3.お参り
数珠を左手に持ち、ヒシャクで水を墓石にかけます。
墓石の前にしゃがみ、数珠を両手にかけて拝みます。
お参りは、故人様と近しい間柄の人から順番にお参りをします。
★お墓参りの作法は、宗旨宗派によって異なります。
また、地域や家族ごとの慣習がある場合もあります。
4.片付け
線香が消えたことを確認し、お供え物を下げ持ち帰ります。
辺りのゴミなどを確認し、手桶やヒシャクなどを元の位置に戻します。
※お花はそのままでも構いませんが、食べ物は動物に荒らされることがありますので必ず持ち帰りましょう。
★霊園ごとのルールや使用規則が定められている場合があります。
例えば、ペットの同伴を禁止しているところ、芝生墓所ではお線香をあげることを禁止している所もあります。
事前に開園時間や使用規則を確認し、他家のご家族の方に配慮してお墓にお参りください。
※お墓参りのお線香やお供えもの、お墓について、お気軽にお問い合わせください。